BAYビアガーデンそばのワゴンで須田のタオルを買った。番長グッズはそこでは当然手に入らない。今日の試合にタオルは欠かせない。試合開始の頃はやや粒がはっきりした雨をしのぐために使っていたが、やがて降り方は弱まり、首に巻くことにする。
序盤から打ち合いになり、試合が進まない。三浦の試合というと抜群のコントロールで9時そこそこで終わるのが魅力だったが、今日はそんなことはどうでもいい。
一点のビハインドで5回裏2アウトで8番城、全員18を着けていてネクストが誰か見分けがつかない。5回裏終了後、ライト側ブルペン扉が開き、まさか交代かと焦るが、続投であった。
6回も集中打を浴びたが、もちろん交代はない。アウトを一つ取るたびに、終わりの近づきを感じて、顔を拭わずにはいられなかった。その辺りからは、三浦に対しては手をたたくのが精一杯で、声援を送ることはもうできなかった。
その後も、セレモニーの間も電車の中もほぼ涙ぐんで今に至っているが、なぜなのか考えてみた。
試合前、私の中では三浦が好投するイメージしかなかった。7月の試合で初回連打を食らったのも観ていたが、その後は粘りの投球を見せ、前回の阪神戦もたまたま援護がなかっただけで、衰えは感じなかった。権藤博氏もまだできるとコメントしたのだから、決してファンの贔屓目ではないと安心していた。なかば冗談ながら、引退試合ノーヒットノーランを夢見さえしていた。
しかし、実際に始まってみると厳しい現実を突き付けられた。ストレートはよく走っていたが、きわどく見える変化球がほとんどボール判定になり、追い込んでも簡単にファールされた。
「勝てなくなったから」と記者会見で語ったのは謙遜でも何でもなく、引退するのは若手に遠慮したからでもなく、番長が本心から悟ったのだと納得せざるを得ないヤクルトの猛攻であった。
それでも、どんなに打たれてもあきらめない、向かっていく姿勢は変わらなかった。三浦大輔は打たれようが、負けようが格好いい。私の想像とは大分違うものになったが、想像以上の引退試合をありがとう。
BAYビアガーデンでシートを敷いて座っている人は初めて見た。
序盤から打ち合いになり、試合が進まない。三浦の試合というと抜群のコントロールで9時そこそこで終わるのが魅力だったが、今日はそんなことはどうでもいい。
一点のビハインドで5回裏2アウトで8番城、全員18を着けていてネクストが誰か見分けがつかない。5回裏終了後、ライト側ブルペン扉が開き、まさか交代かと焦るが、続投であった。
6回も集中打を浴びたが、もちろん交代はない。アウトを一つ取るたびに、終わりの近づきを感じて、顔を拭わずにはいられなかった。その辺りからは、三浦に対しては手をたたくのが精一杯で、声援を送ることはもうできなかった。
その後も、セレモニーの間も電車の中もほぼ涙ぐんで今に至っているが、なぜなのか考えてみた。
試合前、私の中では三浦が好投するイメージしかなかった。7月の試合で初回連打を食らったのも観ていたが、その後は粘りの投球を見せ、前回の阪神戦もたまたま援護がなかっただけで、衰えは感じなかった。権藤博氏もまだできるとコメントしたのだから、決してファンの贔屓目ではないと安心していた。なかば冗談ながら、引退試合ノーヒットノーランを夢見さえしていた。
しかし、実際に始まってみると厳しい現実を突き付けられた。ストレートはよく走っていたが、きわどく見える変化球がほとんどボール判定になり、追い込んでも簡単にファールされた。
「勝てなくなったから」と記者会見で語ったのは謙遜でも何でもなく、引退するのは若手に遠慮したからでもなく、番長が本心から悟ったのだと納得せざるを得ないヤクルトの猛攻であった。
それでも、どんなに打たれてもあきらめない、向かっていく姿勢は変わらなかった。三浦大輔は打たれようが、負けようが格好いい。私の想像とは大分違うものになったが、想像以上の引退試合をありがとう。
BAYビアガーデンでシートを敷いて座っている人は初めて見た。